薔薇様方の法令協議

「応じられない」
「応じられない」
鬱になる朝方の協議回答が、淀みきった曇り空にこだまする。
霞ヶ関の省庁に集うキャリアたちが、今日も家でシャワーだけ浴びてタッチ&ゴー!の疲れきった表情で、東京メトロの改札をくぐり抜けていく。
疲れきった心身を包むのは、深い色のスーツ。
相手省庁の質問ははぐらかすように、意見は受け入れないように、夜を徹して協議するのがここでのたしなみ。
もちろん、一発目で「貴見のとおり」と回答するなどといった、はしたないキャリアなど存在していようはずもない。





「第○次意見を提出する」
「第○次意見を提出する」
鬱になる朝方の意見提出が、淀みきった曇り空にこだまする。
霞ヶ関の省庁に集うキャリアたちが、今日も家でシャワーだけ浴びてタッチ&ゴー!の疲れきった表情で、東京メトロの改札をくぐり抜けていく。
疲れきった心身を包むのは、深い色のスーツ。
相手省庁の原案には質問を提出するように、意見提出して修文・覚書をゲットするように、夜を徹して協議するのがここでのたしなみ。
もちろん、一発目で「特段の意見なし」と回答するなどといった、はしたないキャリアなど存在していようはずもない。