少佐の官庁訪問演説

(2chに投稿されたものをid:pogemuta氏が修正したもの)

諸君 私は官庁訪問が好きだ
諸君 私は官庁訪問が好きだ
諸君 私は官庁訪問が大好きだ


合同説明会が好きだ
霞ヶ関ツアーが好きだ
業務説明会が好きだ
秘書課面接が好きだ
原課面接が好きだ
グループディスカッションが好きだ
控室が好きだ
食堂が好きだ
日比谷公園が好きだ


財務で 経産で
警察で 総務で
厚労で 外務で
防衛で 国交で
農水で 内閣府


この霞ヶ関で行われるありとあらゆる採用活動が大好きだ


若手職員をならべた秘書課の採用担当が東大付近の喫茶店で説明会を開くのが好きだ
無理やり狩り出された内定者が東大法学部の教室で必死に宣伝している時など心がおどる


霞ヶ関ツアーの職場見学で原課の様子を見て回るのが好きだ
虚ろな目をして議員会館から戻ってきた徹夜明けの若手総括ラインの疲労困憊ぶりを見た時など胸がすくような気持ちだった


着慣れないリクルートスーツを着込んだ受験生の大群が官庁訪問に押し寄せるのが好きだ
恐慌状態の二流私大生が既に余裕たっぷりの東大生に何度も何度も情報を聞き出している様など感動すら覚える


敗北主義の切られ組を控室に吊るし上げていく様などはもうたまらない
不安げな切られ組が採用担当の遠まわしな切り文句とともに切られ部屋にゾロゾロと連行されるのも最高だ


原課の気難しい課長補佐に滅茶苦茶に論破されるのが好きだ
必死に語るはずだった日経の受け売りの持論が論破され化けの皮が剥がされていく様はとてもとても悲しいものだ


秘書課の長時間拘束に押し潰されて疲労困憊にされるのが好きだ
終電間際まで控室に押し込められ脱兎の様に地下鉄に急ぐのは屈辱の極みだ


諸君 私は官庁訪問を地獄の様な官庁訪問を望んでいる
諸君 秘書課に付き従う受験生戦友諸君
君達は一体何を望んでいる?


更なる官庁訪問を望むか?
情け容赦のない糞の様な官庁訪問を望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし三千世界の鴉を殺す嵐の様な採用選考を望むか?


官庁訪問! 官庁訪問! 官庁訪問!』


よろしい ならば官庁訪問


我々は渾身の力をこめて今まさに振り降ろさんとする握り拳だ
だがこの暗いキャンパスで4年もの間堪え続けてきた我々にただの官庁訪問ではもはや足りない!!


官庁訪問を!!一心不乱の大官庁訪問を!!


我らはただの学生 国家1種試験合格者に過ぎない


だが諸君は一騎当千のエリートだと私は信仰している
ならば我らは諸君と私で総力100万と1人の軍集団となる


我々を忘却の彼方へと追いやり眠りこけている秘書課を叩き起こそう
髪の毛をつかんで引きずり降ろし眼を開けさせ思い出させよう
連中に恐怖の味を思い出させてやる
連中に我々の皮靴の音を思い出させてやる


天と地のはざまには奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる


一千人の受験生の戦闘団で
霞ヶ関を燃やし尽くしてやる


「全受験生へ」


目標霞ヶ関中心街各省庁庁舎!! 第一次官庁訪問作戦 状況を開始せよ


征くぞ 諸君

シャアの省庁再編演説

この役所、総務省は内務型と通信型*1をつなぎあわせて設置された極めて不安定なもの*2である!


それも「1府12省」を達成するために数合わせで統合されたものだからだ。
しかも、行革推進本部が各省庁に対して行った施策はここまでで、入れ物さえ造ればよしとして彼らは第10森ビルに引きこもり*3、我々を権限争議から解放することはしなかったのである!!


私の父、ジオン・ダイクンが電気通信の民すなわちテレコムノイドの独立(維持)を要求したとき、父ジオンは好戦的な通産一党に暗殺された。そしてその通産一党は行政改革をかたり、霞ヶ関に省庁再編をしかけたのである!その結果は諸君らが知っているとおり郵政省の崩壊に終わった!


それはいい!*4しかしその結果各省庁は混乱し、業務の質は低下し、官僚バッシングのような反官庁運動を生み、構造改革の尖兵をかたるジュンイチローの跳梁ともなった!
これが難民を生んだ歴史である!!


ここに至って私は役所が今後、絶対に権限争議を繰り返さないようにすべきだと確信したのである!!

それが経産省を庁に落とす作戦の真の目的である!!


これによって霞ヶ関の戦争の源である経産省に居続ける人々を粛正する!!
諸君!自らの道を拓くため、難民のための行政を手に入れるためにあと一息、諸君らの力を私に貸していただきたい!


そして私は・・・父、ジオンの元に召されるであろう!!

*1:Ministry of Internal Affairs and Communications

*2:分野が違うために実は安定しているという説も(笑)

*3:行革推進本部は第10森ビルにありました

*4:いいのか?(笑)

薔薇様方の法令協議

「応じられない」
「応じられない」
鬱になる朝方の協議回答が、淀みきった曇り空にこだまする。
霞ヶ関の省庁に集うキャリアたちが、今日も家でシャワーだけ浴びてタッチ&ゴー!の疲れきった表情で、東京メトロの改札をくぐり抜けていく。
疲れきった心身を包むのは、深い色のスーツ。
相手省庁の質問ははぐらかすように、意見は受け入れないように、夜を徹して協議するのがここでのたしなみ。
もちろん、一発目で「貴見のとおり」と回答するなどといった、はしたないキャリアなど存在していようはずもない。





「第○次意見を提出する」
「第○次意見を提出する」
鬱になる朝方の意見提出が、淀みきった曇り空にこだまする。
霞ヶ関の省庁に集うキャリアたちが、今日も家でシャワーだけ浴びてタッチ&ゴー!の疲れきった表情で、東京メトロの改札をくぐり抜けていく。
疲れきった心身を包むのは、深い色のスーツ。
相手省庁の原案には質問を提出するように、意見提出して修文・覚書をゲットするように、夜を徹して協議するのがここでのたしなみ。
もちろん、一発目で「特段の意見なし」と回答するなどといった、はしたないキャリアなど存在していようはずもない。